11. 帆高は16歳⇒18歳で成長したのか?

帆高は16歳の時点で圭介のオカルト雑誌記事作成の補佐が務まる文章力やPC活用スキルが既に有りました。またスキルや経済的に困窮する陽菜の様子を見て、すぐに晴れ女ビジネスを思いつき、ウェブサイトをすぐに立ち上げる実行力も有りました。よって、帆高はこの時点で色々とハイスペックな子です。しかし、当時の彼の欠点は、憧れの陽菜が絡むと銃を発砲したり、線路に侵入したり、自転車を盗もうとしたりと、違法なことが全く躊躇なくやれてしまう激情型の性格でした。言うなれば、チキンと言われると逆上するバックトゥザフューチャーのマーティ・マクフライのような性格でした。

マーティは映画のラストシーンでこれを克服出来ていましたが、18歳の帆高も小説版では成長の具合が以下のようにしっかり記述されています。
――引用開始――――――――
誰かを心配させないように、安心してもらえるように、僕は出来る限りきちんとした生活を送るように努めた。それは掃除を進んでやるとか授業を真剣に聞くとか人付き合いから逃げないとか、まるで言いつけを守る小学生のような所作に過ぎなかったけれど、いつの間にか成績は上がり、友人は増えていった。大人から話しかけられることも多くなった。
――――――――引用終了――

学力の上がった帆高は以下のように考え、帆高は2024年に東京農工大学の農学部に入学します。
――引用開始――――――――
この二年半、脳が擦り切れるほど考え続け、大学は農学部に決めた。気候が変わってしまった今の時代に必要なことを学びたかった。
――――――――引用終了――

上記から、少なくとも偏差値63以上の学力がついていたと推定されます。

東京農工大学 偏差値
https://manabi.benesse.ne.jp/daigaku/school/1180/hensachi/index.html

なお、上記で紹介した小説の一節に有った以下の部分は少し補足が要ります。
>まるで言いつけを守る小学生のような所作に過ぎなかったけれど

「エゴグラム」に即せば、上記は「FC(自由な子供)」の数値が下がり、「AC(適応的な子供)」の数値が上がったということを意味します。成長というより、子供的な人物が、それとは別の子供的な特性を身につけただけとも言えるのです。

Wikipedia:エゴグラム
https://ja.wikipedia.org/wiki/エゴグラム

コメント

このブログの人気の投稿

02. 本編ストーリー後、帆高と陽菜二人は結ばれたのか?

■12. なぜ、エピローグで圭介は帆高の話を全否定したのか?

13. 帆高と陽菜の再会時、雨が弱まったのは陽菜の祈りが天に届いた証拠か?